もう忘れてしまったようなことだけど、

この世に生まれ出た瞬間に
神様から切り離されたような悲しみで
私は「おぎゃー」と泣いていた。

神様はそれを笑って見ていた。
「大丈夫、大丈夫」と。
 
そんな私を、神様の代わりに抱きしめてくれた母親の
温かいお乳の温もりとも…
 
やがてはさよならが訪れる。

どこまでいっても満たされることの無い
そんな「絶対的孤独」の寂しさが

夕べはふいに訪れて、胸が苦しくて仕方がなかった。

でも、ようやく諦めがついた気がする。

「あぁ、本当にダメなんだ」と。

それを受けいれたとき
私はもうひとつ大きな世界に抜け出せた。

そこには、愛する人がいた。
ようやく愛する人とひとつになれた気がした。

私達は肉体を超えてこそ、ひとつになれる。

気付けば絶対的孤独の悲しみよりも、
触れ合える幸せを感じていた。

「大丈夫、大丈夫。」

神様の言うとおり。

みんなが愛し、愛されて幸せでありますように。